「せっかくお気に入りのヒール靴を買ったのに痛くて長時間履けない」
「足が痛くならないパンプスってどうやって選んだらいいの」
とヒール靴やパンプスのことでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お洒落に欠かせないヒールやパンプスですが、無理して履くとつま先や足全体が痛くなってしまうことがあります。
しかしパンプスやヒールを履いて足が痛くなるには原因があります。
足が痛くなる原因を知って、自分に合ったパンプスやヒールを探してみましょう。
この記事では、パンプスやヒールを履いてつま先が痛くなる原因、その対処法、足が痛くならない靴の正しい選び方をご紹介していきます。
Contents
つま先が痛くなる5つの原因
パンプスやヒールを履いて足が痛くなるのにはいくつかの原因があります。
これからその原因を5つご紹介します。
原因1:つま先の形に合った靴を履いていない
靴を選ぶ際に多くの方が靴のサイズを参考にしているのではないでしょうか。
しかし、靴のサイズや形はブランドやメーカー、デザインなどによっても変わってきます。
そのため、靴を選ぶときにはサイズだけでなく自分のつま先の形に合ったデザインのものを選びましょう。
つま先に合わない靴を履くことによって起こる不具合
- 靴擦れ
- マメ
- タコ
- 足の痛み
- 外反母趾・内反小趾 など
原因2:足の幅(ワイズ)に合った靴を履いていない
靴を選ぶときには足の幅(ワイズ)に合った靴を選ぶことも大切です。
ワイズが合わない靴を履いていると足が滑って擦れたり、歩いている時に脱げたりしてしまって足が痛くなる原因になります。
同じサイズでもブランドやメーカー、デザインによって靴の幅は違ってきます。
自分の足の幅に合った形の靴を選ぶようにしましょう。
ワイズに合わない靴を履くことによって起こる不具合
- 靴擦れ
- マメ
- タコ
- 足の痛み
- 外反母趾・内反小趾 など
ワイズの計り方
足の親指の付け根の関節の出っ張った部分から小指の付け根の関節の出っ張った部分を図った長さとその部分をくるっと一周した長さをメジャーで図ります。
ワイズのサイズは8種類(A~EEEE)あるので、自分のサイズを一度図ってみましょう。
原因3:ヒールが高すぎる
高さのあるヒールを履くとつま先に体重がのっている状態が続くので、つま先に負担がかかります。
また靴の中に高低差があるため、前のめりの姿勢になりがちです。
前のめりの姿勢では更につま先に体重がのってしまいます。
日常的にハイヒールを履いて過ごしている方はつま先に負担がかからないような対策や注意が必要です。
原因4:足が滑ってしまう
ヒールやパンプスはかかとの部分が高くなるので、足が前に滑りやすいです。
足が滑ってしまう原因としては靴の形やワイズやサイズが合っていないことや滑りやすい靴下・ストッキングを履いていることなどが挙げられます。
足が滑るとつま先に負担がかかり痛みが出てくることがあるので対策が必要です。
原因5:足がむくんでいる
長時間硬いパンプスやヒールを履いていると足が圧迫されて血行が悪くなります。
血行が悪くなることで足がむくみ、さらに靴で圧迫されて痛みが出てくることがあります。
足のむくみも足の痛みの原因の1つです。
これらの5つの原因だけでなく、「外反母趾・内反小趾」という疾患が原因で足の痛みが出ている場合もあります。
次に、「外反母趾・内反小趾」について説明していきます。
足が痛い時は「外反母趾・内反小趾」の可能性も!
ヒールやパンプスを履いていると足の親指の付け根や小指の付け根が痛くなることもあります。
気付いたら足の関節が出っ張っていたり、足の形が変わってきていたら要注意です。
その場合は「外反母趾」または「内反小趾」という疾患の可能性があります。
外反母趾・内反小趾って何?
外反母趾(がいはんぼし)
足の親指が内側に向かって曲がり、それに伴って親指の付け根の関節が出っ張る疾患のことです。
変形した関節が靴に擦れると痛みが出たり、ひどくなると歩いただけでも痛みがでることがあります。
状態がひどい場合は手術が必要になることもある病気です。
内反小趾(ないはんしょうし)
足の小指が内側に向かって曲がり、それに伴って小指の付け根の関節が出っ張る疾患のことです。
変形した部分が靴に擦れると痛みが出たり、ひどくなると歩いただけでも痛みがでたりします。
状態がひどい場合は手術が必要となる場合もあります。
疾患名 | 状態 | 原因 |
---|---|---|
外反母趾 (がいはんぼし) | 親指が足の内側に向かって曲がっている状態親指の付け根の関節が出っ張り、関節が靴に擦れると痛い重症になると歩くだけで痛い | 先天的・遺伝的な原因靴のサイズが合っていない靴の形が合っていないヒール靴を履く時間が長い |
内反小趾 (ないはんしょうし) | 小指が足の内側に向かって曲がっている状態小指の付け根の関節が出っ張り、関節が靴に擦れると痛い重症になると歩くだけで痛い | 先天的・遺伝的な原因靴のサイズが合っていない靴の形が合っていないヒール靴を履く時間が長い |
外反母趾・内反小趾は先天的・遺伝的な要素や糖尿病や通風やリウマチなどの持病がある方がなりやすいと言われていますが、多くの方が日常生活の過ごし方が原因で起こっています。
普段履いている靴が自分に合っているかどうかはこの病気に大きな影響を与えます。
ヒールやパンプスを履くことが多い20代~30代女性に最近増えているということもあるので、ヒールやパンプスを高い頻度で履くという人は気を付けましょう。
外反母趾・内反小趾になった時は
足の痛みがひどい時は医療機関を受診しましょう。
痛みがきつくない時(我慢できる程度)でも症状が進んでいる場合があるので、気になる方は一度お近くの整形外科を受診するようにしましょう。
外反母趾・内反小趾の対策
外反母趾や内反小趾になってしまった場合、本当は足に負担のかかるヒール靴はおすすめできません。
しかしヒール靴を履かなければいけない場面もあります。
そのような時のために、外反母趾・内反小趾の方がヒールを履くときに注意すべき点についてご紹介します。
外反母趾・内反小趾の方がヒールを履くときに注意すべき点
自分の足の形・サイズにあったヒール靴を選ぶ
足の形・サイズに合わない靴を履いてしまうと、靴の中で足が滑りやすいです。
足が滑るとつま先に負担がかかります。
そのため、ヒール靴を履いた時に足が中で滑らないように、自分の足の形・サイズに合った靴を選びましょう。
靴の中の部分が柔らかい素材のヒール靴を選ぼう
靴の裏地(ランニング)部分が柔らかい生地の靴の方が足の圧迫感が軽減されます。
圧迫感が弱まると痛みも軽減されるので、ランニングが柔らかい素材の靴を選びましょう。
サポートパットを活用しよう
ドラックストアなどでも最近は「外反母趾・内反小趾用パット」が販売されています。
サポートパットを付けたまま靴を履けるタイプのものもあるので、それを使用してみましょう。
クッションを使用しよう
出っ張った関節が靴にあたって痛みが出るのを防ぐためにクッションを使用してみましょう。
外反母趾・内反小趾用クッションもドラックストアなどで販売されているので、一度お近くのお店をチェックしてみましょう。
外反母趾や内反小趾は日常的なケアや対策で予防をすることも可能です。
正しい知識を身に付けて快適にパンプスやヒールを着用しましょう。
では、次にヒールやパンプスを履いてつま先が痛くなってしまう時の対処法について説明していきます。
つま先が痛くなってしまう時の対処法
つま先が痛くなるのは分かっていても、どうしても履きたいお気に入りのパンプスやヒールをお持ちの方もいるでしょう。
そのような場合でも対策を行えば快適に着用できる可能性もあります。
これから、つま先が痛くなるパンプスやヒールを履くときの対処法についてご紹介していきます。
前滑りを予防しよう
ヒールやパンプスを履いてつま先が痛くなる原因の1つに靴の中で足が滑ることが挙げられます。
靴の中で足が滑り、つま先が圧迫されて負担がかかり、痛みが出てしまうことがあります。
靴の中で足が滑らないよう、自分の足のサイズに合った靴を選ぶことが大切ですが、それでも足が痛む場合は滑り止めグッズを使用してみましょう。
滑り止めグッズ
靴の滑り止めグッズは靴屋さんや100円均一でも売っています。
滑り止めグッズは消耗品なので、100円均一のグッズが大活躍です。
つま先用パッド
足のつま先部分に敷く滑り止めパッドです。
つま先部分が滑るのを防ぎ、クッションの役割もしてくれるので足の負担が軽減します。
立体インソール
足裏全体に敷く中敷きなので、足裏全体の滑り止め効果とクッション効果が期待できます。
また、サイド部分がついた中敷きを使うことで、横幅が大きくて滑ってしまっていた靴の横幅も調節することができます。
ジェルシール
ジェルタイプの靴に貼れるシールです。
かかと部分に貼ると靴が脱げづらくなり、つま先部分に貼ると足の滑りとつま先の保護もできます。
横幅が大きい靴の場合はサイドに貼ることもできるので、大変便利です。
かかとパットをつけてみよう
靴を履いた時にサイズやワイズが大きいとかかとが浮いてしまうことがあります。
かかとが浮くと靴擦れの原因にもなってしまいます。
そのような時はかかとパットを使用すると良いでしょう。
かかとパットが、かかとにフィットするので靴が脱げづらくなり、靴擦れも予防してくれます。
ストラップを使用してみよう
ヒールやパンプスを履いていて足が前滑りしたり、かかとが浮いたりしてしまうときはストラップを使ってみるのもおすすめです。
ストラップを使用することで靴と足がしっかりと固定されるので、足が滑ったり靴が脱げたりしづらくなります。
デザインが気になるという方でも最近は透明のストラップが発売されているので、あまり気にせず使うことができます。
シューズストレッチャーを使用してみよう
靴のサイズが小さい、ワイズが小さいことが原因で足が痛い場合はシューズストレッチャーで靴のサイズ・ワイズを変えてみるのをおすすめします。
シューズストレッチャーはパンプスの形自体は変えずにサイズ・ワイズを大きくすることができる便利アイテムです。
デザインは気に入ったけれど、サイズ・ワイズが小さくて履けないという靴がある方はシューズストレッチャーを使用するのをおすすめします。
正しい歩き方で歩こう
ヒール靴で歩いて足が痛くなる原因の1つに歩き方が挙げられます。
正しい歩き方で歩くことで足の痛みを改善させましょう。
正しい歩き方のポイント
内股で歩かない
内股で歩くと姿勢が悪くなり足や腰や肩の痛みの原因になります。
内側のくるぶしを外に向けるような意識を持って歩くと、内股の予防に効果的です。
膝を伸ばすような感じで歩こう
膝が曲がっていると美しい歩き方になりません。
着地の時にかかとからしっかりと着地することを心がけましょう。
良い姿勢で歩こう
下を向いて歩くと猫背になってつま先に体重がかかってしまいます。
歩くときは顎を引いて背筋を伸ばして良い姿勢で歩くようにしましょう。
ストレッチやマッサージをしてみよう
ヒールやパンプスを長い時間履いていると足が靴に圧迫されて血行が悪くなり、むくみがひどくなります。
むくみがひどくなるとさらに圧迫感も増し、足が痛くなりやすいです。
適度にストレッチやマッサージを行って足をケアしてあげましょう。
足のストレッチ
外出中でもかんたんにできる足のストレッチをご紹介します。
足裏部分のストレッチ
靴を脱いで足の指をグーパーグーパーしましょう。
これを5回繰り返します。
ふくらはぎ部分ストレッチ
左右の足を前後に大きく開き、前の足にゆっくり重心を持っていきます。
そのときに後ろの足のふくらはぎの筋肉をゆっくり伸ばしましょう。
これを前後の足を入れ替えて行います。
足裏のマッサージ
家に帰った後は、足裏のマッサージをして足のコリや疲れをほぐしてあげましょう。
自分でできる簡単なマッサージをご紹介します。
足裏マッサージ
左右どちらかの足を、反対の足の上に乗せて足裏全体を揉みほぐします。
押していて気持ちがいいところや疲れが溜まっている所を重点的に行います。
足の甲のマッサージ
手をグーの形にし、指の関節で足の甲を上下にマッサージします。
疲れが溜まっている部分を中心に繰り返しましょう。
このようにストレッチやマッサージなど自分でできる足のケアを行って疲れた足を癒してあげましょう。
靴下を履いてみよう
最近流行のパンプスに靴下のコーディネートも足の痛み軽減の効果が期待できます。
滑りやすい素材の靴下ではなく、クッション性のある厚手の靴下を合わせることで足のストレス軽減に効果があります。
外出先で急につま先が痛くなった時の応急処置
初めて履いたヒールやパンプスの場合、外出先で急に足が痛くなることがあります。
そのような時はつま先に化粧用パフやティッシュやコットン等カバンに入っている柔らかい物を詰めてつま先を保護しましょう。
今までつま先が痛くなった時の対処法についてご紹介しましたが、まずはつま先が痛くなりづらい靴を選ぶことも大切です。
これから、つま先が痛くなりづらい靴の選び方について説明していきます。
つま先が痛くならないための正しい靴選び
ヒールやパンプスでつま先が痛くならないためには靴の選び方が最も大切です。
これから正しい靴の選び方について詳しく説明していきます。
つま先が痛くならない正しい靴の選び方(足の形別)
あまり知られていませんが、足の形は個人によって違います。
足の形は大きく分けると3つ(エジプト型・ギリシャ型・スクエア型)あり、それによって合う靴の形やブランドに違いがあります。
これから足の形別に合う靴の形とおすすめのブランドをご紹介していきます。
足の形 | おすすめの靴の形 | おすすめのブランド |
---|---|---|
エジプト型 親指が一番長くて小指まで順に短くなっていく足の形 日本人の足に最も多い | ラウンドトゥアーモンドトゥオブリークトゥ | Velikoko(ヴェリココ) Riz rafifinee(リズ・ラフィーネ)オリエンタルトラフィック |
ギリシャ型 足の人差し指が1番長く、山型のような形 | ポインテッドトゥ | Vivian(ヴィヴィアン)RANDA(ランダ)Masyugirl(マシュガール) |
スクエア型 足の指の長さが同じ | スクエアトゥ | Artemis by DIANA(アルテミスバイダイアナ)ウォーターマッサージJELLY BEANS(ジェリービーンズ) |
このように足の形によって合う靴の形は違ってきます。
一度自分の足を見て、自分が何型なのか確認してみましょう。
自分の足に合った形のパンプスやヒールを見つけるためのヒントになるでしょう。
では、次に、靴を選ぶときの注意点をご紹介していきます。
つま先が痛くならない正しい靴の選び方(注意点)
自分の足に合った形の靴を選ぶだけでなく、他にも注意すべきポイントがいくつかあります。
これからその注意すべきポイントをご紹介していきます。
ヒールの高さに気を付けよう
足のことだけを考えるのであれば、ヒールはできるだけ低い方が良いです。
しかしヒールが好きな人や仕事柄ヒールを履かなければならない人もいます。
そのような方はできるだけ低めのヒールを選びましょう。
おすすめのヒールの高さは6㎝以下です。
ヒールの太さに気を付けよう
ヒールは長さも重要ですが太さも大切です。
ヒールが太いと安定感が増し、足が痛くなりにくい傾向があります。
おすすめの太さは3~4㎝の太さのヒールです。
前部分(ストーム)の厚みに注意しよう
ヒールが高くても靴の前部分に厚みがあれば、かかととつま先の高低差が軽減され、足の負担が軽くなります。
高いヒールの靴を履きたい場合は、靴の前部分の厚みがしっかりしているものを選びましょう。
サイズ・ワイズ・足の厚みに注意しよう
足のサイズやワイズだけでなく足の甲の厚みなども靴と合っているかチェックしましょう。
靴選びの際はサイズだけに注目してはいけません。
サイズ・ワイズ・足の高さ・デザインなども考慮して購入しましょう。
また、足のサイズや形はずっと一定ではありません。
年齢や体重などで変化します。
いつもの靴が合わなくなったときなどは、サイズを測ってみましょう。
素材に注意しよう
パンプスやヒールにとって美しい形は重要です。
そのため、美しい形を維持するために硬めの素材を使用していることが多いです。
パンプスやヒールでよく使用されるエナメルも硬くて伸縮性も悪いので、足に馴染みづらく足が靴の中で滑りやすい傾向にあります。
硬い素材の靴を履くときは途中で休憩したり、ストレッチをしたりして足のケアを行いましょう。
足のことだけを考えるとできるだけ柔らかい素材を選ぶのがおすすめです。
まとめ
お洒落にかかせないパンプスやヒールですが、長時間履くと痛みが出てしまうことがあります。
足のサイズだけでなくワイズ(横幅)、足の形などを考慮して自分に合ったお気に入りの一足を見つけましょう。
また、つま先が痛い靴でも中敷きやパッドなどを使用して痛みを軽減する方法もあります。
靴自体のサイズを変えられる便利アイテムなどもあるので、それらを使用してみてもよいでしょう。
ただし、外反母趾・内反小趾が原因で足の痛みが出ている場合もあります。
そのような場合は一度整形外科などで相談してもよいかもしれません。
お洒落で可愛いヒールやパンプスを快適に着用しましょう。